【修理事例】 Lenovo Thinkpad E15 Gen2 「充電できない」トラブルを修理しました

こんにちは、Tech careです!
今回は「バッテリー駆動はできるけど、ACアダプタを繋いでも充電されない」というご相談を受け、Lenovo Thinkpad E15 Gen2の修理を行いました。
実はこの「充電しない」症状も少し前からあるようで、他のブログやYoutubeにも皆さん共有されていますが、私も一例として共有します。

■症状の内容

  • ACアダプタを接続しても充電ランプが点灯しない、充電マークが表示されない。
  • バッテリー残量があるうちは使用できたが、充電しないため使用できなくなった。
  • チェッカーで調べてみると電圧(20v)は流れているが、電流(0.01A)が流れていない

バッテリーやACアダプタに異常がないことを確認したうえで、本体側の問題と判断し、分解と診断に入りました。

修理前の画像
充電されていない画像

■分解方法

  • ボトムカバーのネジを回し、開けるだけです。(キャプティブスクリュー構造の為、緩めるだけで外装カバーを外せるようになってます。)
  • ボトムカバーを外すと基板が見えるので、バッテリーを取り外してからマザーボードの取り外しにかかります。(バッテリーのコネクタは一番最初に外してください)
  • マザーボードを取り外したら、裏面の黒いビニールを剥がしていきます。
    (粘着がそこそこ強いので無理に剥がそうとすると破れたり基板を痛めたりします。ドライヤーなどで丁寧に剥がしていきましょー)
ボトムカバーを外した後の画像
マザーボードを取り外した後、裏面の黒ビニール

■原因の特定

基板をチェックしたところ、QB5には電圧20VがかかっているがQB6の電圧が3V程度しかなく正常に導通せずVINT20に20Vが流れていない状態になっていました。

特に短絡もない状態なので問題ないと勘違いしそうですが、QB5とQB6を少し温めて剥がしてみると…はんだの接地面が非常に脆くポロっと剝がれてきます。
よくよく見るとなんか酸化してるような…気もしないこともないですが、これが原因で通電不良が起こっているようです。
(フラックス塗ってるのではんだ面綺麗になるかなと思ったのですが、なんかひどい状態のままに…)
今回は念の為仕入れておいたMOSFETを新品に交換し作業を行います。

QB5,QB6のはんだ面。
酸化してる?
MOSFETを新品に交換

■修理内容

該当するMOSFETを一度取り外し、はんだを新しく再はんだ処理を行いました。
処理後は、正常な電圧が出ていることを確認。
その後、BIOS・Windows上でもきちんと充電ステータスが認識されるようになりました。

交換後の電圧、正常に電圧が流れてます。
充電器に接続しても問題なく電流が出ています。

■修理後のテスト・結果

修理後は以下のチェックを実施:

  • 充電マークが表示されるか
  • フル充電→バッテリー駆動→再充電までの一連の動作確認
  • 高負荷時の安定性チェック(メモリテスト等)

すべて問題なく動作することを確認できましたので、お客様に納品させていただきました!

動作テスト後

■まとめ

今回は、充電不良トラブルの修理事例でした。
が、この症状結構多いようで他にも同じ症状のパソコンが数台あるようです。
「なんとなく調子が悪いけど、まだ使えるしな…」というケースでも、ある日突然使えなくなることがあります。
違和感を感じた時点で、早めにご相談いただくのがベストです!

もし似たような症状が出ている方は、お気軽にTech careまでご相談ください!

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TEL:080-1408-5273

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